アダルトチルドレン

アダルトチルドレンという言葉を初めて耳にしたのは1年くらい前でしょうか？
テレビで見た女優Ｃ.Ａ.のインタビュー番組の中ででした。
細かいいきさつを良く覚えていないのですが、以下のような内容であったと思います。
彼女は子供時代から親に気を使って生活をし、いわゆる“いい子”でありましたが、 大人になったある時、精神的な壁にぶつかり、 心の闇と葛藤を繰り返すようになりました。 カウンセリングを受ける中で彼女自身がアダルトチルドレンであることを知って、 お母さんと一緒にカウンセリングを受けて、 親子間の溝を埋め、最終的にはお母さんに謝ってもらうことで心の安定を取り戻しました。 彼女はカウンセリングを受ける間、とても心地よく、開放されていったようですが、 お母さんのほうは、彼女に言わせると「とてもかたくなであった」ようです。

同じ番組を見ていた知り合いから、私もアダルトチルドレンに当てはまるのではないかと 指摘されました。Ｃ.Ａ.は立ち直ることが出来てよかった。 そして、私にもカウンセリングを受けてみるのも良いのではないかと言いました。
私は自分で症状が当てはまることは認めるものの、 カウンセリングを受けて自分が救われたというＣ.Ａ.の行動自体には疑問を感じていました。 見方を変えれば、彼女はお母さんの人生を否定して自分の安定を得たように思えます。
また、カウンセリングを受けようにも、 信頼できるカウンセラーをどうやって探したものかという問題もあります。
それでも、その頃は統一教会のビデオセンターに通っていたので、 教会関連の人で、対社会的にきちんと資格をとっているカウンセラーに 連絡を取ろうと試みましたが、 いかんせん、連絡が取れないものですから、ただストレスが溜まるだけです。 ただでさえ参っている神経に、これ以上余計なストレスを抱え込みたくないと判断し、 そこですっぱりと打ち切りました。

その後、数ヶ月経ち、ネット上を別な目的で検索していた時、 再びこのアダルトチルドレンという言葉にぶつかりました。 せっかくだからと、検索していたキーワードを変えて調べてみたところ ずいぶんと多くのサイトで扱われている問題なのだと知りました。 アダルトチルドレンについての代表的な解説文を書きに掲載します。

ＡＣの特徴
元々の意味は「Adult　Children　of　Alcoholics＝ACOA」 意味は「アルコール依存症の親を持つ家庭に生まれ、現在大人になった人」 となります。 今ではこの意味の解釈が拡大されて、「機能不全の家族に生まれ、大人になった人」 を指すようになっています。

また、多くのサイトではアダルトチルドレンは病気ではないし、 社会的に害を及ぼすものでもないことを主張しています。
ちなみに上記の項目の中、『ＡＣは本当の事を言った方が楽な時でも嘘をつく』 と『ＡＣは自分のコントロール出来ないと思われる変化に過剰に反応する』 について自覚がありませんが、私は他の全てにあてはまる自覚があります。

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ここからはネットで検索して調べた私の所感です。 きっちり研究して学術的に導き出したものではありません。 つまり、ネット上で言われていることへの所感です。

アダルトチルドレンを「機能不全の家族に生まれ、大人になった人」と説明していたのを見て、 そんなことは誰だって同じじゃないかと思ってしまいました。
勿論、本来の意味合いでのアルコール依存症によって育児放棄してしまうほどの状況であれば それは深刻であるし、幼児、児童虐待などの事例を考えれば同じとはいえませんが、 少なくとも女優のＣ.Ａ.の場合などは極普通にある家庭です。
いわゆる拡大解釈してのアダルトチルドレンに限ります。 （私自身、この拡大解釈でのアダルトチルドレンです。） この拡大解釈を安易に行うことの危険性を訴えるサイトも見受けられました。

こんなことを書いたら深刻にこの問題に悩んでいる人に叱られてしまいそうですが、 「機能不全の家族」などという表現はあたらないと思うのです。
原因は家族だとは思えません。
同じ家族の中に育っても、私はアダルトチルドレンだと感じる人と、そうではない人が居ます。
私には姉が居ます。 彼女は独立心旺盛で、海外旅行先で知り合った英国人と長距離恋愛の末国際結婚し、 現在英国在住です。 そのくせ、両親と同じ東京都内に住んでいる私よりも 両親との交流頻度は高いのではないかと思われます。
私は姉との交流も深くは持てなかったので、彼女の心の問題は分かりませんが、 統一教会に入教した私の行動には冷めた視線を送っていたのではないかと感じるところはあります。

では、原因は？
子供の側にもあるように私は思います。
この“原因”という言葉を履き違えて欲しくないのですが、 これはどちらが悪いという意味合いで使うものではありません。

アダルトチルドレンと自覚する人の多くはとてもデリケート思慮深く、優しい人たちです。 これはマイナスの性質では無いと思います。 しかし、理解されないことが多く、孤独を感じています。
思うに生来の感受性がとても強いのではないでしょうか？
そして、親の側にそれに対応できる感受性が備わっていない場合に アダルトチルドレンと呼ばれる状況が生まれるのではないでしょうか？

「機能不全の家族」などと表現すれば、まるで家族に欠陥があり、
そんな家族に生まれてしまった子供の悲劇性を 強調してしまうように感じるのは私だけでしょうか？
一方的に子供の立場から見た場合のみ、 確かにその個人が良く成長するためには十分な機能を備えていなかったとは 言えるかもしれません。
しかし親の側から見れば、そんなに感受性の強い子供を持たなければ、 十分に幸せな家族を持てた夫婦であったかもしれません。
「機能不全の家族」、この言葉は親子間に対立を促す言葉になっています。

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子供として、親からの愛情に満たされて、
安心して成長することが出来たらそれは幸福なことです。
両親が互いに愛し合って望まれて生まれてきた自分であると 自覚できればそこには誇りを持つことも出来ます。
人としての情緒の安定はそこからもたらされるのではないでしょうか？

私は父と母の間に絆を感じることは出来ませんでした。
そして臆病な子供でした。
これは両親が愛し合っていなかったとか、
私は両親から愛されなかったとか言うことではありません。
私が感じ取れなかったし、両親が伝えられなかったのです。
心の断絶状態です。
（あるいは実際にそんな事実が無かったのかもしれませんが…。）
残念ながら、子供時代の私の記憶にはあまり構ってもらえなかったという 不満な思いばかりが残っています。

私には安心は無く、誇り（＝自信）も無く、理想（＝目標）も無かった。
だけど、それを強烈に望んでいた。
しかし両親はそれらに関心を持っていなかったのではないかと思われます。
あるいは、別なことで一杯で、そこまで関心が回らなかったのか…。

危険を感じるから不安なのであり、
向上心があるから誇りや理想を求めるのです。
望むものがあるから、失望もします。
関心が無ければ気付かないし求めない。
そんなところにすれ違いが起こるように思います。

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　アダルトチルドレンが問題になるのは、子供には親との絆が不可欠であるということを示しています。 生まれて成長していく人格形成の過程で、親から受け取るものがどれ程大きいかということです。 血のつながりだけの問題ではなくて、ご飯の問題だけではなくて、生きる力を受け取るのです。 親は無くとも子は育つとも言いますが、それは親に代わるしかるべき人物があってのことです。
　子供は親をはじめとして周囲の人たちから人間性を受け継いで成長してゆきますが、 その受け継いだものによって子供の人格は大きく変化するのです。 人格というのは人間性を指しますから、知識だけの問題にはとどまりません。 ある程度成長してから自力で学習できるという性質でもないでしょう。

　だから現在子供をお持ちの方は、精一杯子供を愛してあげてください。 その愛情こそが、子供たちの将来の力となります。 もしも子供たちを理解できなかったり、面倒くさいと感じてしまうなら、 どうか他の誰かの助けを求めてください。親だからといって、子供を私物化してはいけません。 育児放棄などは論外ですが、自信の持てないことであれば、 あなたの両親や兄弟の中に、子供と相性の良い人がいるかもしれません。 子供は親を通して社会とのつながりも受け取ってゆくものですから。

　育児放棄してしまった若いママのニュースがありました。 二人のの子供は密室で亡くなってしまいました。 彼女のお父さんは孫の死をとても悲しんでいたようですが、 彼女は相談もせずに自分の気持ちだけで子供を見捨ててしまいました。 お父さんに相談できなかった彼女自身も、やはり親との絆を築けていなかったのかもしれません。
・ＡＣは物事を最初から最後までやり遂げる事が困難である
・ＡＣは親密な関係を持つ事が難しい
・ＡＣは常に責任を取りすぎるか、責任を取らなすぎるかである
彼女はこのニュースだけでも明らかに１３項目中３項目は該当しています。 知っている人ではないので他の行動はわかりません。 アダルトチルドレンの自覚のあるなしに関わらず、多くの人に問題は隠れているように思われます。

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